私は日本大学第一内科(現呼吸器内科)出身で、また、父が日本大学医学部第2外科教室出身であり、故大畑正昭先生と大森一光前理事長先生と同門であった関係から、大森一光先生のご推挙により第23回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会会長を拝命致しましたが、大変責任を感じるとともに光栄に存じます。
第23回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会は、2019年8月30日(金)から31日(土)に国際文化会館(東京・六本木にある旧岩崎小弥太邸)において開催することにしました。ポスターに描かれた仏様は、私と親交が深かった故本庄基晃先生が描かれた“文殊菩薩”で、智慧の菩薩とされています。日本気胸・嚢胞性肺疾患学会は、呼吸器内科・呼吸器外科・放射線科・病理などの学際的学会であり、難治性気胸・嚢胞性肺疾患の診療を行うための各領域の専門家の“知恵と技”の融合が必要であることから、“知恵と技”をメインテーマとして文殊菩薩をポスターに描くことにしました。また、私は長年に呼吸生理学の研究〜臨床を専門に携わってきた関係から、気胸・嚢胞性肺疾患に関する呼吸生理学的なプログラムを入れたいと考えております。
第23回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会を呼吸器内科の私が会長を務めることを考慮して、新潟大学医歯学総合病院生命科学医療センター 中田光先生に特別講演をお願いしました。中田先生は国際共同臨床試験に参加して、平成24年~平成26年度には、指定難病「リンパ脈管筋腫症に対するシロリムスの医師主導治験」を組織して、平成26年7月には同疾患に対する世界初の薬事承認に努力された、大変バイタリティーに溢れる先生です。また、教育講演は、本学会においてBirt-Hogg-Dubé (BHD)症候群の共同研究を進められている順天堂大学大学院呼吸器内科学 瀬山邦明先生にお願いしました。
第22回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会(森山重治会長)において、パネルディスカッション2(原発性自然気胸の標準治療-保存、手術療法を含めて)の座長を務めさせて頂きましたが、日常臨床において、難治性気胸の治療をお願いしている呼吸器外科先生の真摯のご努力とともに、改めて診療の進歩に感銘しました。呼吸器外科領域に関するプログラム案は、現在、日本気胸・嚢胞性肺疾患学会 門倉光隆理事長先生から各理事の先生へ、呼吸器外科領域の『特別講演』・『教育講演』・『シンポジウム』・『パネルディスカッション』と一般演題『要望演題』のご提案を頂くようにお願いしており、貴重なご提案を頂けることを心より願っております。